top of page
検索
執筆者の写真oralhealthcarelab

“涙”の力



あなたはどんな時に涙を流しますか?


涙と聞くと

マイナスのイメージをお持ちの方も

少なくないと思います。


特に日本人にはその傾向が強いようで

人前で喜怒哀楽を表情に出すことを

控える傾向があります。


他人だけでなく

家族に対しても

泣き顔を見せない


そんな大人が

日本にはたくさんいます。


ですので もしかすると

「どんな時に涙を流しますか?」

という質問に

答えられない人もいるかもしれませんね。


しかし皆さんも 一度くらいは

「泣いてスッキリした!」

という体験がおありなのではないでしょうか。


今日は意図的に泣いてスッキリする

【涙活】のお話です。



涙の種類


涙は種類なんて考えたことがないかもしれません。


しかし

それぞれに意味のある涙なので

ここで軽くお話ししておきますね。


一つ目は

「基礎涙」

目を保護するための涙です。


角膜を潤った状態に保ち、

ほこりや細菌などから守ります。


二つ目は

「反射涙」

刺激による涙腺分泌反射の涙です。


角膜・眼瞼・結膜の刺激、

くしゃみ、あくび、咳などで出てきます。


そして三つ目の

「感情涙」


恐怖、怒り、快感、感激、

悲しみ、驚き、嫌悪などの

激しい情動が伴った涙です。


この涙が

この【涙活】で出そうとしている涙。


このような涙は

人間にしかないと言われています。



【涙活】とは「感情涙を能動的に流すこと」


「就活」「婚活」と同じように「涙活」には

“積極的な行動”という意味あいがあります。


「就活」は “就職する”ため

「婚活」は “結婚する”ため

ですから

「涙活」は “涙を流す”ため

ということは言うまでもありません。


なぜ積極的に涙を流す必要があるのか?


このような活動が生まれた背景には

日本人の泣く機会の少なさ

があるのだと思います。



泣けない日本人


涙を流すことだけでなく

感情をあらわにすることを良しとしない

昔からの文化・風習が

日本にはあります。


泣くこと=弱さの露呈


自身の価値を下げる

負けを認める

という意識です。


ですので

小さい時から本当は泣きたい気持ちを

「泣いてはいけない」と自制して

大人になった方は少ないでしょう。


「ニュースサイトSirabee」を運営する

株式会社NEWSYの調査よると

「1ヶ月以上泣いていない日本人」は4割以上にのぼるのだそうです。

より


また、どの年代においても

男性でその割合が大きいとのこと

より


社会生活で日頃のストレスに加え

感情が込み上げてきても

泣かないようにすることで

さらにストレスが溜まりますよね。


ところが

たとえ悲しさとか悔しさとかで

泣きたい時には我慢をしても

映画を見たり、他人の話を聞いたりして泣けるのであれば

ストレスが溜まらない傾向にあります。


皆さんもそのような経験があると思います。


実際、

「ストレス度合いと泣く頻度」について

男女とも低ストレスであるほど泣く回数が多くなる傾向との調査があります。


すなわち

泣ける人はストレスを抱えない

ということに他ありません。


泣くこと→ストレス解消


それはヒトならではの

脳の働きが関係しているようです。



泣くと起こる脳の変化とは?


(ここは少し難しいお話かもしれませんので

興味のある方だけ読んでください)


ストレス状態とは

自律神経のバランスを崩している状態


具体的には

交感神経の緊張状態にあると考えられます。


感情が動かされて出てくる情動性の涙で

この状態を緩和するというのが

涙活によるストレス解消のメカニズムです。


何かに心動かされることは

【共感】とそれに伴う【感情】が起こるということ


共感は「前頭前野」

感情は「帯状回」という

脳の領域で起こります。

「涙とストレス緩和」有田秀穂


前頭前野は共感のほか

仕事や作業に必要なワーキングメモリーなど

ヒトが生きていくために必要な判断や思考を司り

あらゆる動物の中でヒトでもっとも発達している脳と言われています。


他人の出来事を

あたかも自分の体験のように感じて

感情が湧き上がるのは

ヒト特有の脳の働きです。

その感情が涙を伴う場合

自律神経にそのシグナルが入ります。


自律神経とは

心拍数や血圧、瞳孔や汗腺などを調節している神経で

その時その時で必要な状態に

“勝手に”変えてくれる司令塔です。


涙が出るということは

涙腺が刺激されているということ。


涙腺は副交感神経支配ですので

涙を伴う感情は

副交感神経を刺激することになります。


交感神経と副交感神経はシーソーの関係となっていますので

副交感神経が活動している場合には

交感神経は抑えられる傾向にあります。


すなわち

ストレス状態とは交感神経の緊張状態ですので

副交感神経がONになると

心がスッキリするわけです。


脳生理学者の有田秀穂氏によると

起きていながら “意識的”に

交感神経を副交感神経にスイッチングできるのは

情動性の涙を流す時だけとのこと。


日頃忙しくしている方ほど

ぜひ【涙活】を!


週末だけでも涙を流して

日頃のストレスを

流してしまいましょう!




閲覧数:12回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


記事: Blog2_Post
bottom of page